毎月めぐみ保育園より、子どもたちの様子や園長の感じた内容をお届けします。

今回は少々乱暴なことを書かせて頂きたいと思います。20年位前だったでしょうか、私が保育園で働き始め数年立った頃のことです。何らかの形で子ども達と関わっている仲間数名が集まり討論が始まりました。主だた内容は「何故、中高生に殺人まで至る事件が多いか」でした。討論の内容は細かく書けませんが、そこでの結論は『幼児期に喧嘩させていないこと。怪我をしない為、他人の痛みが判らず、その結果大きな事故を起こしてしまうのではないか。」と言うことになりました。例えて言えば、コンビナートは自動制御が働き事故にならず、安全が確保されるようになっているのです。
しかし、実際はどうでしょうか。確かに、自動制御が働いているときは事故は未然に防げるかもしれません。ところが、自動制御に問題が生じたとき、自動制御に頼りきっている人間は事前に問題をキャッチできず、時に生命が脅かされるほどの大きな事故に繋がることがあります。
それでは、先程の結論とどう結びつくのでしょうか。乳幼児の問題で言えば、自動制御は私達『大人』に例えることが出来ます。問題は、大人が子どもの先回りをしてしまうことはないでしょうか。特に、喧嘩が起こってとき、大人は子どもの怪我を防ぐための介入をします。その結果、子ども達はたいした怪我もなく喧嘩を終わらせることが出来るのです。
勿論、大怪我を防ぐための大人の介入は必要です。しかし、その多くは介入のし過ぎではないでしょうか。コンビナートで言えば精密な自動制御が備わっているというのでしょうか。
しかし、子どもは機械とは違います。何時までも大人という自動制御が働いているわけではありません。コンビナートと異なり、自分で考え、自分で行動しなければいけない時が必ず来るのです。幼いとき、自動制御(大人)に頼りすぎた子ども達は自分の行動規範が見つからず、友達同士の関係をどうしてよいか判らず、虐めや暴力に走ってしまうこともあるでしょう。
子ども達は色々な経験から、物事の解決手段を学んでいくのではないでしょうか。そして、喧嘩も子ども達にとって大切な経験といえるのではないでしょうか。

